スモールボートセーリング - Small Boat Sailing

ホビーアドベンチャーアイランドを改造しながらセーリングを楽しむブログ

微風での走りを改善したい


アドベンチャーアイランドに乗っていて感じる不満のひとつが、微風〜軽風での走りの物足りなさです。体感的には4m/秒以上吹かないと、気持ちよく走っている感が薄いです。
アビーム〜ランニングはスピンを上げればいいのですが、微風での上りはなんとか改善したいなあと考えていました。
本当はカスタムでセイルエリアを拡大したものをオーダーして作ってもらえればいいのですが、もっと手軽にできないかなあと。

思いついたアイディアが、2人用のタンデムアイランドのセイルを使えないか、、と。
Hobieのサイトによると、アドベンチャーアイランドのセール面積6.04㎡に対して、タンデムアイランドのセール面積は8.4㎡と約39%増しの面積が得られます。
もちろん両者のマスト高さも約40cm違うので、マストとセイルをセットで購入する必要があり、結構な金額になりそうではあります。
USのサイトで調べてみると、

Hobie Tandem Island Sail     US$ 949

Hobie Tandem Island Mast   US$1079

合計 US$ 2028(約223,000円)

うーん、なかなかですね。
いったん金額のことはさておき、妄想を続けます。

調べると両者のマスト径やマストを支える構造は同じようなので、マストを支える強度的には問題なさそう。
またマストに関しては現状のマストを利用して、ちょうどボールペンのキャップみたいに何らかの延長パイプを先端に足すような形にすれば40cm程度なら何とかなりそうで、そうするとセイルの費用だけで済むかも。。

あと問題になりそうのは、セイルのフットが長くなるので、メインシートで引っ張るクリューの位置がかなりスターン寄りになること。現状メインシートをリードした先のスターンのアイの位置を、フットが長くなった分、後ろに移動してやる必要があります。
それをやらないとセイルを後ろから引っ張る角度が変化してセールカーブにも影響しそうです。

またセイルが風を受けたときに生み出されるパワーとダガーボードによる横方向のパワーのバランス(C.EとC.L.Rのバランスと言われるもの)が崩れることによってヘルムが変化して乗りにくくなるのでは、という予想。
マスト位置が同じなので、明らかにC.E(Center of Effort)はスターン側に移動すると思われるので、本当はそれに見合うようにダガーボードの位置やサイズも変えなくてはならなくなりそうで、難易度が相当高そう。。

一応基礎検討ということで船体の各部を実測して図にしてみたのが下記の図です。
グリーンのラインが現状のメインセイル。これがタンデムアイランドのセイルになると、クリューの位置がどれくらい後ろになるのかを実測値を元に計算してみたものです。
縦のピンクのラインがタンデムアイランドのセイルをセットした場合のセイルエンド位置。
少なくともメインシートをリードするスターンのアイは最低400mmは後ろに移動する必要があることがわかります。400mmというとほぼラダーの回転軸と同じくらいの位置になってしまい、これも課題。

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セイルエリアを拡大することで、微風〜軽風での走りを改善しつつ、強風の際には大きいセイルを少し巻き取ってノーマル相当にリーフできる、というこの構想。
上記のように課題はまだたくさんあって、100%できる、という結論にはまだ至っていませんが、引き続き気長に考えてみたいと思います。
費用がかなりかかるので、気軽にテスト、ができないのが悩み。
誰かタンデムアイランドのオーナーの方から一時的にセールとマストのセットを借りられればいいのですが。